カフェのメニューの書き方(そして絶対やってはいけない書き方)
メニューはムードボードではない。たまたまエスプレッソマシンの隣に立っている営業資料だ。
どこかに、神レベルのショットを引き、農園の名前を暗記している単一農園の豆を仕入れ、外科医のように挽き目を調整するバリスタがいる。そしてそのバリスタは、幽霊が書いた身代金要求の手紙みたいに薄いチョーク文字でメニューを書いた。コーヒーは簡単な部分だった。メニューこそが、たいていの店が静かにアップセルを、常連を、オートミルクがあるか知りたかっただけの観光客を取りこぼす場所だ。
The Full Truth
on あるスペシャルティコーヒー店のメニューボード
上部に『職人へのこだわり』と手書きで書いておきながら、『カプチーノ』を二回スペルミスして、エスプレッソに値段をつけ忘れている。
- 01
階層が、全部が同じくらい重要な無の平原になっている
Criticalドリップ、十四工程の単一農園ポアオーバー、抹茶、チャイが、ぜんぶ同じチョークで同じ大きさに並んでいる。目に入口がないので、客は固まって、麻痺から逃げるために一番安い『とりあえずコーヒー』を頼む。ヒーローゾーン(エスプレッソ系)を決め、視覚的に一番大きくして、残りは後ろに引かせる。階層こそ、一言も言わずにアップセルする方法だ。
- 02
値段がかくれんぼをしている
Critical項目の半分には値段があり、半分にはない。あるものも行の真ん中に浮いて、説明とぶつかっている。客は素早い暗算ができないので、無難で小さいものに逃げるか、もっと悪いとレジで不意打ちを食らった気分になる。すべての値段を一貫した列で右揃えにするか、名前のすぐ後ろに詰める。例外なし。ラテに『時価』もなし。
- 03
ドリンク名が商品ではなく旅日記の一文になっている
Notable『ザ・京都』『霧の朝』『ハウス・リチュアル』は、カップの中身ではなく、あなたの週末を語っている。謎めいているのは看板ドリンク一つなら結構。残り九つでは摩擦だ。各創作名の下に普通の材料を一行加えるか、中身そのものの名前に変える。人は理解できるものを注文し、信頼できるものにチップを払う。
ハウス・リチュアル ............ 意図を込めて、一杯の完璧な抽出で仕上げた当店こだわりのブレンド
ポアオーバー(単一農園)450円 / 明るい酸味、柑橘系、ミルクなし。今日の豆はカウンターで聞いて。
ミルクの種類はたくさんありますスタッフにお尋ねください
ミルク:全乳、低脂肪、オーツ、アーモンド、豆乳。オーツ/アーモンド/豆乳 +60円(はい、わざと板に書いてあります)。
- 1板をラベル付きの三ゾーンに並べ替える:エスプレッソ&ミルク、ブラックコーヒー、ノンコーヒー。エスプレッソゾーンを一番大きく、一番上に。
- 2きれいな値段列をひとつ作る。すべての数字を右揃え、同じフォント、同じサイズ、値段のない項目はゼロ。
- 3創作ドリンク名にはそれぞれ、下に普通の材料を一行つける。意味を通すのに裏話が必要な名前は切る。
- 4一メートル半下がって(行列の距離で)読みながら自分を計る。フラットホワイトの値段を三秒で言えないなら、説明を縮めて文字を大きくする。
That was a stranger's restaurant menu. Drop yours, I will go just as hard.
One coffee, from €2,99. No mercy.
メニューの仕事はひとつ。カフェイン切れ気味の人間が素早く決断し、予定より少し多く使う手助けをすること。それ以外(カーニング、クラフト紙、全部小文字の美学)はぜんぶ舞台装置だ。良い舞台装置は大事。でもフラットホワイトの値段を見つけるのに目を細めなきゃならないなら、あなたが作ったのは雰囲気であってメニューじゃない。直そう。
- 01客が来た目的を先頭に。エスプレッソ系を一番上に、しかも人が実際に注文する順で。あなたが精神的に純粋だと思う順ではない。
- 02値段は隠すためでなく、ひと目で読むために置く。右揃えにするか、名前のすぐ横に詰める。目が捜索隊なしで数字を見つけられること。
- 03サイズはまず人間の言葉で書いて、それから訳す。コーヒーが飲みたいだけの人に向けて、ただ『ソロ、ドッピオ、ジブラルタル』とだけ書いた板より、『S / M / L』の下に小さくmlを添えるほうが勝つ。
- 04売上につながるところに、正直な説明を一行だけ。『エスプレッソ、スチームミルク、薄い泡』のほうが『グラスに込めた当店こだわりの儀式』よりコルタードを売る。
- 05決断の瞬間のために設計する。ミルク系、ブラック、ノンコーヒーを明確なゾーンにまとめ、人が三分ではなく三秒でレーンを選べるように。
- あまりに職人風すぎて、一メートル半離れると『カプチーノ』と『コルタード』が法的に区別できないチョーク手書き。
- 値段を向こうの壁の別の列に埋めて、注文を行列の前でやる記憶ゲームに変えてしまう。
- どのドリンクもオーナーの旅にちなんで命名(『ザ・リスボン』『マラケシュ・フォグ』)。カップに実際何が入っているかのヒントはゼロ。
- ミルク代替を十一種類並べておいて、板には載せず、レジでだけ現れるサプライズ追加料金を取る。
- ポアオーバー、抹茶、コンブチャ、朝食メニューまで全部が同じフォントサイズで戦う二百項目の板。だから何も勝たない。