ブランドのタグラインの書き方(とダメな書き方)
タグラインとは七語で交わす約束です。ほとんどのブランドは、責任を問われるのが怖い一文を書いています。
タグラインはブランドの最小単位です。ロゴが小さすぎても、広告がミュートでも、客がレジ列で上の空でも、最後まで生き残る一行です。だからこそ、ほとんどは一度の会議の重みで崩れ落ちます。「攻めてる」が「ブランドらしい」になり、やがて「法務確認済み」になる頃には、銀行のものでもヨーグルトのものでも葬儀社のものでもおかしくない五語だけが残ります。
The Full Truth
on あるウェルネスアプリのタグライン:「より穏やかで、バランスのとれたあなたへの旅をエンパワーする。」
九語、流行り言葉が四つ、訴えられる余地のある約束はゼロ。これはタグラインではなく、ウェルネス合宿が書いた身代金要求の手紙です。
- 01
測れるものに何一つコミットしていない
Critical「より穏やかで、バランスのとれたあなた」は反証不可能で、つまり証明も不可能です。ユーザーは効いたかどうか永遠に分からず、だからあなたが届けたかも分からない。「二分で落ち着く」のように確認できることを約束し、製品にそれを裏付けさせてください。
- 02
一行にウェルネスの壁紙が四枚
Critical「エンパワー」「ジャーニー」「マインドフル」「バランス」は、どの競合のトップページにもある、まさにその四語です。ロゴを隠せば、ヨガマットのブランドが一字一句そのまま使えます。四つのうち三つを切り、残った一つに値打ちを稼がせてください。
- 03
この文を声に出して言う人はいない
Notable後ろにスライドを置かずに友人に読み上げ、その顔を見てください。冒頭の進行形と末尾の「あなた」が、これを主張ではなくキャプションにしています。その友人にアプリを実際に説明するように書き直してください。
より穏やかで、バランスのとれたあなたへの旅をエンパワーする。
二分で、頭が少し静かになる。たいていの日は、それで足りる。
ウェルネス。バランス。あなた。再構築。
あなたの一日に付いてこなかった、一時停止ボタン。
- 1客にとっての結果を、友人が信じるであろう平易な一文で書くこと。形容詞は一切禁止。機能ではなく結果から始めてください。
- 2どの競合も使える言葉をすべて消すこと。「ジャーニー」「エンパワー」「マインドフル」「バランス」が真っ先に消えます。生き残ったものが、あなたの本当の領分です。
- 3上位三つの候補を、好きになるよう報酬をもらっていない誰かに声に出して読み、一時間後に言い返せるものだけを残してください。
- 4約束を製品に対して負荷テストすること。ユーザーが次にする操作をまさにクリックし、その一行がアプリに払えない小切手を切っていないか確かめてください。
That was a stranger's tagline / slogan. Drop yours, I will go just as hard.
One coffee, from €2,99. No mercy.
良いものは一つの仕事しかしません。あなたが何者で、なぜそれが大事なのかを、人が顔をしかめずに口にできるリズムで言うのです。悪いものは、製品が裏付けられない理想を、プレゼン資料以降は誰も声に出していない言葉で描きます。私は何千と読んできました。四語であなた自身が信じているかどうか分かります。
- 01自社の動詞ではなく、客にとっての結果から始めること。「よく眠れる」は「あなたのウェルネスの旅を最適化する」に勝ちます。前者は感じられる結果、後者は職務記述書です。
- 02本物の人間がバーで、指でカッコを作らずに声に出して言えるように書くこと。その一行がトーン・オブ・ボイス資料を必要とするなら、唯一大事なテストにすでに落ちています。
- 03形容詞は一つひとつ、ページの別の場所にある証拠で稼ぐこと。「楽々」と謳うなら、次のクリックは本当に楽々であるべきで、さもなければその一行は嘘の領収書になります。
- 04リズムを一つ選び、そこにコミットすること。三拍か、二拍か、一つの強い句点か。「Just do it.」一行を声に出して読み、息がどこで切れたがるか聞いてください。
- 05自分だけのものにすること。ロゴを隠して、競合が明日まったく同じ一行を出せるか問うてください。出せるなら、それはタグラインではなくカテゴリーの説明です。
- 抽象名詞を三つ積み上げてポジショニングと呼ぶこと。「ウェルネス。バランス。あなた。」名詞の後ろに句点を打っただけで何かを買った人は、いまだかつていません。
- アプリが届けられない変化を約束すること。無視するプッシュ通知ばかり送るものから「最高の自分になろう」と言われても困ります。
- 進行形の罠。「ウェルビーイングをエンパワーする」。誰をエンパワーし、何で測り、なぜ動詞だけが全部の仕事をしているのか。
- 移動が機能であるかのように「ジャーニー」を使うこと。いまや何でもジャーニーです。バスもジャーニーです。あなたのタグラインは路線図のように読めてはいけません。
- バス停ではなく役員室向けに書くこと。誰も反対できなかったから承認されたなら、それこそが問題であって、勝利ではありません。